今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

医療従事者って何を考えて仕事をしているの?

医療従事者に共通する倫理観があるよ!
医療従事者は患者さんを相手にしたサービス業、みたいなところもありますが、共通して身につける倫理観があります。既に薬剤師の皆さんはお持ちかとか思いますが、試験対策としておさらいしていきましょう。
医療倫理とは
医療倫理とは、医療従事者が患者さんの尊厳を尊重しつつ、最善の治療を行う為の判断基準です。
具体例としては、
・インフォームドコンセント
・個人情報の保護
などが挙げられます。
インフォームドコンセント
治療について、医療者が一方的に決めるのではなく、患者と話し合って方針を決めることを言います。
例えば、患者が拒否しているのに治療を行うことは出来ません。
薬剤師についても、例えば患者が薬を飲むことを拒否しているのに、窓口で飲むよう説得する、という内容では良い治療とは言えません。(説得して医師の指示通りに薬を飲ませるのが薬剤師の仕事だ!という考えの薬剤師も一部いらっしゃいますが・・・)
治療効果の向上や、病状の改善、など薬を内服することによるメリット、飲まない場合に予想される病状の悪化などのデメリットを表示した上で、患者さんやご家族に最終的にどうするかを決定して頂くことが重要になります。
個人情報の保護
医療機関で得られた記録や電子カルテ、また個人が発信しているSNSについても守秘義務が徹底されます。
患者さんだけでなく、職場で働く医療従事者についても個人情報が外部に漏れないようにする必要があります。近年は、学校やお店などでも個人情報保護の認識が高まってきていますよね。
個人情報が記載された媒体の資料などは、家などに持ち帰らず、職場内でのみ閲覧・使用する必要があります。使用後の媒体は、対象者が特定できない形で処分する必要があります。

走り書きのメモなどでも、シュレッダーにかける必要があるよ!
近年は、カルテの内容をSNSに上げる事例も報告されていますが、患者の個人情報を守るため、絶対に行ってはいけません。
また、医療機関には自分の家族や知人などが通院している場合もありますが、病状が気になるから、などの興味本意でカルテを参照するケースも禁止されています。
終末期医療の倫理とは
医療倫理の内、終末期の患者さんに持つべき倫理です。
医療従事者は患者さんのため、より良い治療を選択して行っていきますが、それでも残念ながら終末期を迎える患者さんもいらっしゃいます。
がん患者さんなど、終末期では延命治療の是非や、本人の希望を尊重する内容が挙げられます。

患者さんの意思表示が難しい時はどうするの?

家族に患者さんの意思を確認することが多いかな!
患者さんの意識がなかったり、会話が難しい場合は、ご家族に患者さんの意思を汲み取った上で決定して頂くことも多いです。
まとめ
医療従事者として必ず知っておかなければならないルールになるので、毎日心の片隅に忘れないようにして、日々の業務を行っていきましょう。
以上、hiyokoでした^^
以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-1:薬剤師の使命と責任
●医療倫理・終末期医療の倫理について理解している。


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