添付文書とIF(インタビューフォーム)の違いとは?新人薬剤師向けに解説

日病薬認定試験勉強

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

「添付文書とIFって何が違うの?」

新人薬剤師の頃、私自身もよく分からず混乱していました。

添付文書は普段から見る機会がありますが、先輩から「IF確認しておいて」と言われて困った経験がある方もいるかもしれません。

実際の現場では、添付文書だけでは情報が足りず、IF(インタビューフォーム)を確認する場面も少なくありません。

この記事では、

  • 添付文書とは何か
  • IF(インタビューフォーム)との違い
  • 現場での使い分け
  • IFを確認する具体的な場面

について、新人薬剤師向けにわかりやすく解説します。

添付文書とは

添付文書とは、医薬品の基本情報が記載された公式文書です。

医療用医薬品には作成が義務付けられており、医療従事者が安全に薬を使用するための重要な情報源になっています。

作成は、医薬品を製造販売する業者が作成します。その内容は医薬品医療機器法の規定に基づき、厚生労働省が記載要領を作成します。

主に記載されている内容は、

  • 効能・効果
  • 用法・用量
  • 禁忌
  • 副作用
  • 相互作用
  • 注意事項

などです。

薬剤師だけでなく、医師や看護師など多くの医療従事者が確認します。

以前は紙の添付文書が医薬品に付属していましたが、2021年に法律が改正されて原則廃止となりました。現在は紙ではなく、PMDAのサイトなどで電子的に確認することが一般的です。

2017年には記載項目が一部改訂され、より見やすくなりました。

インタビューフォーム(IF)とは

IF(インタビューフォーム)は、添付文書を補足するための詳細資料です。

正式には「医薬品インタビューフォーム」と呼ばれ、製薬会社が作成しています。

添付文書だけでは分からない、より詳しい情報が掲載されているのが特徴です。

例えば、

  • 一包化の可否
  • 粉砕の可否
  • 配合変化
  • 安定性試験
  • 添加物
  • 薬物動態
  • 臨床試験データ

など、実務で役立つ内容が詳しくまとめられています。

一包化や粉砕は適応外なので、直接明記してある薬剤は少なめな印象です。一方「PTPから直前まで取り出さない」「粉砕を避ける」という一文を明記している薬剤もあり、「この薬剤は一包化向いてなさそうだな……」など現場で判断する際役に立つ場合もあります。

イメージとしては、

  • 添付文書=「基本的な公式情報」
  • IF=「実務で困らないための補足資料」

と考えると分かりやすいかもしれません。

添付文書とは異なり、記載要領は、日本病院薬剤師会という医療関係団体の要請によって、医薬品を製造販売する業者が作成します。

添付文書→厚生労働省が記載要領を作成

インタビューフォーム(IF)→日本病院薬剤師会が記載要領を作成

どちらも医薬品の製造販売業者(製薬企業等)が作成する

添付文書とIFの違い

添付文書とIFの違いを簡単にまとめると、以下のようになります。

項目添付文書IF
目的基本情報の提供詳細情報の補足
法的位置づけありなし
情報量比較的少ない多い
対象医療従事者全般主に薬剤師
内容用法・副作用など安定性・試験データなど

添付文書は「最低限必要な情報を簡潔にまとめたもの」であり、IFは「その内容をさらに詳しく説明した資料」という違いがあります。

特にIFについては、他の医療従事者はあまり使用しないかもしれませんが、問い合わせの内容の基礎になる情報が数多く含まれています。

実際にIFを確認する場面

新人の頃は、調剤する際の箱に添付文書が添付されていました(今は電子化して紙媒体は廃止になっています)。

その為、「薬の情報は添付文書を見れば十分なのでは?」と思っていました。

ですが実際に働いてみると、IFを確認する場面は意外と多くあります。

ここでは、薬剤師が実務でIFを見る代表的な場面を紹介します。

一包化できるか確認したい時

一包化する際は、

  • 湿気に弱くないか
  • 光で変色しないか
  • 安定性に問題がないか

などを確認する必要があります。

添付文書では製剤の安定性についての詳細が分からないことが多いです。

IFでは、製剤のPTP包装を開封した後の安定性や、長期保存試験などの情報が記載されており、一包化出来るかの判断基準に役立ちます。

粉砕・簡易懸濁が可能か確認したい時

小児の患者さんで体重に応じた用量調節が必要な患者さんや、嚥下困難の患者さんなどでは、粉砕や簡易懸濁を検討することがあります。

その際、

  • 苦味が強くならないか
  • 安定性に問題がないか
  • 効果に影響しないか

などの情報をIFで確認することがあります。

IFには、薬の原薬の安定性や、徐放性があるなど特殊な剤形になっているかなどの情報が記載されており、「これ粉砕出来るのかな?」「簡易懸濁出来るかな?」と迷った時に判断材料にできます。

配合変化を確認したい時

注射薬や散剤、吸入薬では、配合変化の確認が必要になることがあります。

特に、

  • 色の変化
  • 沈殿
  • 力価低下

などは重要です。

こうした詳細データは、IFに掲載されていることが多くあり、問い合わせの際有用です。

特に注射薬は病院の場合、入院患者によく使用される為、「この薬と薬って混ぜて良いですか?」「もう混ぜちゃったんですけど、後で使用したいので、どれくらい時間置いても大丈夫ですか?」など、問い合わせが頻発します。

書籍に記載されている場合もありますが、まずはIFを確認することで、最新の情報で自信を持って問い合わせに答えることが可能です。

添加物を詳しく確認したい時

アレルギーなどの関係で、添加物を詳しく確認したい場面もあります。

添付文書にも一部記載はありますが、IFの方が詳細な情報が掲載されている場合があります。

IFには、アレルギーを引き起こすと考えられているメカニズムが詳細に記載されている場合もあり、理解に役立ちます。

IFはどこで見られる?

IFは、主に以下の方法で確認できます。

  • PMDA
  • 製薬会社のホームページ
  • 医薬品検索サイト

薬剤師になりたての頃は、「どこで調べれば良いのか分からない」と感じることもありました。

ですが、実際に何度か検索しているうちに徐々に慣れていきます。

まずは、「添付文書で足りなければIFを確認する」という流れを覚えておくと、実務でも動きやすいと思います。

自分の新人薬剤師時代に感じたこと

私が新人の頃は、IFは国家試験の為に勉強したきりで、業務では添付文書を読むだけでも精一杯でした。

ですが実際の現場では、

  • 一包化できる?
  • 粉砕して大丈夫?
  • 配合変化は?
  • 添加物は何が入っている?

など、添付文書だけでは判断しにくい場面が意外と多くあります。

先輩に「IFも見てみようか」と言われて、初めてIFの重要性を実感しました。

最初は難しく感じるかもしれませんが、実際に使いながら少しずつ慣れていけば大丈夫です。

まとめ

添付文書とIF(インタビューフォーム)は、どちらも薬剤師にとって重要な情報源です。

  • 添付文書は基本情報を確認するもの
  • IFは詳細情報を補足するもの

という違いがあります。

実務では、「まず添付文書を確認し、必要に応じてIFを見る」という流れになることが多いです。

新人薬剤師のうちは難しく感じることもありますが、少しずつ使い慣れていけば、日々の業務でも役立つ場面が増えていくと思います。日々の業務に積極的に活用していきましょう。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅱ.基本的業務の向上を図る
Ⅱ-3:医薬品情報
●添付文書、インタビューフォームについて理解している。

記事を作成するにあたり、以下の資料を参考にしています。

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