今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。
イエローレターとブルーレターの違いが分からない…と感じたことはありませんか?
そもそも「何それ?」という方もいるかもしれません。
イエローレター、ブルーレターはある薬品で起きた重大な副作用等を注意喚起するお知らせです。
両者の違いは「緊急性」にあり、
・イエローレター:緊急性が高く、迅速な対応が必要
・ブルーレター:比較的緊急性は低く、注意喚起が目的
となっており、緊急性の程度によって分けられています。
本記事では、イエローレターとブルーレターの違いを分かりやすく解説し、現場での対応についても具体的に紹介します。
イエローレターとブルーレターの違い
イエローレターとブルーレターの違いは以下の通りです。
| 項目 | イエローレター | ブルーレター |
|---|---|---|
| 緊急性 | 非常に高い | 中程度 |
| 発出目的 | 迅速な安全対策の周知 | 注意喚起 |
| 対応の緊急度 | すぐに対応が必要 | 早めの対応 |
| 色 | 黄色 | 青 |

とりあえず、「イエロー=緊急」「ブルー=注意」と覚えておこう!
イエローレター(緊急安全性情報)
イエローレターとは、重大な副作用や安全性に関する情報が判明した際に、緊急に医療関係者へ注意喚起する文書です。文書は黄色い紙で配布される為、目立ってより緊急性が伝わる気がします。
特に、患者の生命や重篤な健康被害に直結する可能性がある場合に発出されます。
PMDAでは次のように記載されています。
緊急に安全対策上の措置をとる必要があると判断された場合、厚生労働省からの配布指示に基づき、製造販売業者が作成する情報
指示を出すのは国(厚生労働省)、作成するのは製薬企業(製造販売者)です。
国民(患者)向けの資材は、原則作成します。
イエローレターの代表例としては、抗インフルエンザ薬「タミフル®」服用後の異常行動について、等が挙げられます。
2007年2月、タミフルを服用したとみられる10代のインフルエンザ患者様が、自宅で療養中、自宅マンションから転落死するという事例がありました。

子供を持つ親側の視点から見るととても痛ましい事例です。
また、2007年3月にも、タミフルの服用後に10代の患者様が2階から転落して骨折したとする症例が 2例報告されました。
これらの事例を受けて、イエローレターが発出され、小児・未成年者については、タミフル内服後の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、次の内容が周知されました。
- ①異常行動の発現のおそれがあること
- ②自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること
- 以上の内容について、患者・家族に対し説明を行うこと。
インフルエンザは毎年流行する為、タミフルは吸入薬が使用できない子供などによく処方されます。
一方、この内容を知らなかったり、逆に知っていて不安を抱えている保護者の方もよく見かけます。
薬剤師はイエローレターの内容を熟知し、正しい知識を患者様に伝えることが大切です。
ブルーレター(安全性速報)
ブルーレターとは、イエローレターほど緊急性は高くないものの、安全性に関する注意喚起を目的として発出される文書です。文書は青色の紙で配布されます。
副作用や使用上の注意に関する情報を医療現場に周知する役割があります。
イエローレターほどの即時対応は不要ですが、内容を確認し、必要に応じて対応を行うことが重要です。
PMDAでは次のように記載されています。
緊急安全性情報に準じ、一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な安全対策措置をとる必要があると判断された場合に、厚生労働省からの配布指示に基づき、製造販売業者が作成する情報
指示を出すのは国(厚生労働省)、作成するのは製薬企業(製造販売者)なのはイエローレターと同じです。
国民(患者)向けの資材は、必要に応じて作成します。イエローレターよりも少し基準が緩くなっています。
代表例としては、抗てんかん薬「ラミクタール®」の皮膚障害について、等が挙げられます。
2014年9月~2014年12月までの約4 ヵ月の間に、ラミクタールとの因果関係が否定できない重篤な皮膚障害が発現し、死亡に至った症例が4例報告されました。
4例については、用法・用量が守られていなかったり、皮膚障害が発現した後、重篤化するまで投与が中止されていない症例だったようです。

正しく使用、副作用が出たらすぐに中止していれば防げた事例だね!
こうした事例を受けて、適正使用を徹底する為、ブルーレターが発出されました。
薬剤師は、起こりうる皮膚障害について患者様に説明し、患者様から相談を受けた場合は医療機関への受診を勧告できるよう、内容を理解しておく必要があります。
また、バルプロ酸ナトリウム併用時の用法や、維持用量に至るまでの用量に細かい制限がある為、処方監査にも注意が必要です。
現場での対応
イエローレターやブルーレターが発出された場合、医療現場では以下のような対応が求められます。
イエローレターの場合
・院内採用薬の確認
・院内採用されている場合、対象患者の抽出
・医師・看護師への迅速な情報共有
・必要に応じた処方変更の検討
特にイエローレターは緊急性が高いため、スピードが重要です。
ブルーレターの場合
・内容の確認
・院内での情報共有
・必要に応じた注意喚起
ブルーレターは「すぐ対応」というよりは、「適切に周知」がポイントです。
まとめ
イエローレター、ブルーレター共に発行される頻度は年に一度あるかどうか位、少ないですが、発行された場合は、薬局で扱っているかを問わず、必ず目を通しておきましょう。
以上、hiyokoでした^^
以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅱ.基本的業務の向上を図る
Ⅱ-3:医薬品情報
●イエローレター、ブルーレターが発出された医薬品とその内容について理解している。
記事を作成するにあたり、以下の資料を参考にしています。
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「緊急安全性情報(イエローレター)・安全性速報(ブルーレター)」
- 厚生労働省「緊急安全性情報/安全性速報」


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