【日病薬認定薬剤師試験範囲】麻薬及び向精神薬取締法の概要について勉強しよう!

日病薬認定試験勉強

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

眠剤をクリニックで貰おうとしたら、1ヶ月分しか出せないって言われたよ。

hiyoko
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眠剤には一回に出せる量が決まっている薬があるからね!

薬局で処方箋を元に貰う薬には分類があり、内容によっては一回に出せる量が決まっています。ざっくりおさらいしていきましょう。

処方制限のある薬の分類

処方制限のある薬は主に以下の通りです。

・麻薬(がん患者や慢性的に疼痛を抱えている患者に処方される、鎮咳薬の一部も含まれる)

・向精神薬(眠剤の他、抗不安薬や抗てんかん薬の一部も含まれる)

・覚醒剤原料(一部の薬剤のみ該当する)

・新薬(薬価基準に収載されてから、大体1年程度は処方が制限される)

この内、「麻薬」「向精神薬」については「麻薬及び向精神薬取締法」によって規制されています。

麻薬及び向精神薬取締法の概要

麻薬及び向精神薬取締法の第一条では次のように記載されています。

第一条 この法律は、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡し等について必要な取締りを行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉の増進を図ることを目的とする。

麻薬や向精神薬の管理を規制し、乱用防止、そして医療での適正な使用を行うために定められています。

麻薬を扱う為の免許についてや、処方日数制限、帳簿の保管義務についても記載されています。

免許制度について

麻薬を扱えるのは、免許を受けた以下の者となります。

・麻薬施用者(医師、歯科医師、獣医師)

・麻薬管理者

・その他、麻薬研究者、麻薬小売業者など

hiyoko
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薬剤師は麻薬管理者になることが多いよ!

麻薬取扱者の免許を受けるには、都道府県知事に届け出る必要があります。

処方日数制限について

薬の種類によって14日、30日、90日と処方日数制限があります。2025年11月現在では、麻薬は14日か30日、向精神薬は14日、30日、90日の制限がある薬が存在します。

原則的には、決められた日数しか処方は出来ません。ただし、長期的な海外旅行に出かける場合や、年末年始・ゴールデンウィーク等で医療機関が長期間閉鎖する場合などは、医師が処方箋に理由を記載することで、日数制限を超えて処方されることもあります。

hiyoko
hiyoko

患者が長期的に医療機関を受診できないことが明確に分かる場合だね!

患者の都合(家が遠方、仕事で忙しいなど)での長期処方は出来ません。

帳簿の保管義務について

薬の取扱量を記録し、保存する義務があります。

私の勤務する病院では、「患者名」「診療科」「入院か外来か」「用法用量」「調剤量」「残数」「調剤した薬剤師の名前」などを記載しています。

麻薬帳簿も向精神薬帳簿も、最終記載の日から2年間保存となっています。

まとめ

患者さんから見ると、眠れない、などの理由で生活に必要な薬なのに、どうして沢山処方してくれないの?と疑問に思うかもしれません。

薬の乱用を防止することで、適切な使用を行う、それが将来の患者さん達につながることを私達薬剤師は日々認識して業務を行いましょう。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-3:法令順守
●麻薬及び向精神薬取締法の概要について理解している。


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