【日病薬認定薬剤師試験範囲】ブランク明け薬剤師のための診療報酬入門|算定要件と施設基準をやさしく解説

日病薬認定試験勉強

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

はじめに|ブランク明けで診療報酬が不安でも大丈夫

皆さん、「診療報酬」とは何か知っていますか?

恥ずかしながら私は、最近の賃上げ等、医療費関連のニュースで話題になるまでほとんど気にしたことがありませんでした。

また、診療報酬は数年単位で改定されます。その為、私以外にも育休などの休職期間を経験した方は、「以前は分かっていたはずなのに不安」「前と何だか記憶がズレているかも」と感じる方もいるかもしれません。

この記事では、ブランク明けの方でも診療報酬について全体像を取り戻せるよう記載しました。新人薬剤師の方にも使える内容となっていますので、是非読んでいってください。

診療報酬って何だった?まずは全体像を思い出そう

診療報酬とは「医療の仕事につく値段」

診療報酬とは、診療行為(診察、治療、処方など)に定められている点数です。この点数は、厚生労働省によって決められます。

1点=10円となっており、点数の合算が医療費となります。
患者の自己負担分を患者さんが、残りを患者さんが加入している医療保険者が医療機関に支払います。

薬剤師についても、患者さんへの服薬指導や、調剤時に診療報酬がついています。

点数と金額の関係はざっくりでOK

正直な所、病院や薬局では医療事務さんが、診療報酬を計算する為、薬剤師が現場で遭遇する場面はほとんどありません。

ブランク明けの今は、

  • 診療報酬を「算定できるか」「算定できない」か
  • 「1点=10円」

であることが分かっていれば十分です。

算定要件とは?ブランク明けで一番混乱しやすいポイント

どの診療行為についても、報酬を算定できる、という訳ではありません。報酬の算定には要件があります。

算定要件=「この条件を満たしたら算定できる」

算定要件とは、診療行為の内「この条件を満たしたら報酬を算定できる」という要件です。

要件は、算定予定の報酬によって異なりますが、以下の3点が基本になることが多いです。

  • 実施内容:実施した内容が、国が決めた条件を満たしているか
  • 回数:実施した回数が、国が決めた回数を満たしているか
  • 記録:実施した内容について、国が決めた内容を記録しているか(カルテ)

診療報酬の要件は、改定が行われることもある為、「昔はこの条件で取れたのに今回は取れなかった!」「服薬指導したのに昔と条件が変わっていた!」という事態も起こり得ます。

算定漏れが生じないよう、最新の要件を確認するようにしましょう。

施設基準とは?算定要件との違いを整理しよう

施設基準=「その病院・薬局が算定できる資格」

施設基準とは、診療報酬を算定する為の基準の一つです。

医療機関が満たすべき人員や設備、診療体制や安全管理などに関する基準が定められています。
地方厚生局に届出を行うことで算定を得ることができますが、手術実績など、特定の実績を求められることもあります。

昨今は、医療機関側が要件を満たさないまま算定し、ニュースになる事例も度々見受けられます。
要件を満たさず算定すると不正請求となり、診療報酬の返還を求められる場合もあります。

ブランク明けでも知っておきたい最低限のこと

施設基準については、勤務薬剤師であれば、自分で届出などを行う必要はない為、軽く知っておく程度で大丈夫です。

「この点数は施設基準があるから加算されているんだ」と分かるだけでOKです。

ブランク明け薬剤師がまず関わる診療報酬の例

ここではブランク明けでも関わることの多い、診療報酬例についてまとめました。

薬剤管理指導料

薬剤師が服薬指導などを患者さんへ行った時に算定できる指導料です。医薬品の種類によって「薬剤管理指導料1」「薬剤管理指導料2」に分かれます。

  • 抗がん剤
  • 副腎皮質ホルモン剤
  • ジギタリス製剤やテオフィリン製剤、など

医師からの同意取得後、薬剤管理指導記録を作成することで算定可能です。

また、麻薬について指導することで得られる麻薬管理指導加算などもあります。

算定要件で特に気をつけたいポイント3つ

記録がなければ算定できない

算定を行う為には、薬剤管理指導の記録が必須になります。

  • 患者のアレルギー歴や副作用歴
  • 疾患に関する情報(既往歴や合併症、他科や他病院で加療中の疾患など)
  • 併用薬(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む)の確認
  • 服薬状況や服用中の患者の体調変化など

患者さんに指導を行うだけでなく、患者さん自体についても把握し、その後のフォロー内容も記録する必要があります。

回数・期間のルールを確認する

算定内容によっては、「1週間に1回しか取れない」「1ヶ月に4回までしか取れない」などのルールがあります。

毎日指導したら「毎回算定が取れる!」という訳ではないので注意しましょう。

迷ったら必ず確認する習慣をつける

産休・育休やブランク明けでは、診療報酬の改定に伴って、働いていた時とルールが変わっている場合があります。

「あれ?これって算定の取り方合ってるかな?」と不安に思った時は、

  • 先輩や上司に確認する
  • マニュアルを確認する
  • 算定表を活用する

など行い、自分が行った指導に適切な算定が取れるか確認するようにしましょう。

ブランク明けに診療報酬を学び直すメリット

自信を持って業務に戻れる

ブランク明けは色々な知識を取り戻す必要がありますが、特に難しいのが診療報酬です。

予め診療報酬の基本を学び直すことで、「これで合ってる?」という不安が減り、業務中無駄に萎縮しなくて済みます。

まとめ|ブランク明けは「今関わる部分」だけで十分

診療報酬については、範囲が広く、ブランク明けにすべてを覚え直す必要はありません。

診療報酬は薬剤師の仕事の裏付けとなるものです。自分の配置された部署や業務に関係する点数から順番に確認していき、徐々に範囲を広げていけるようにしましょう。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-2:医療制度
●薬剤師に関する診療報酬の算定要件・施設基準等について理解している。

以下の資料を参考にしています。

・厚生労働省「診療報酬の算定方法」「調剤報酬の体系

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