保管義務のある文書とは?病院薬剤師が押さえたいポイントを整理

日病薬認定試験勉強

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

病院薬剤師として働いていると、

  • 処方箋
  • 薬歴
  • 麻薬帳簿
  • 特定生物由来製品の記録

など、さまざまな書類や記録を扱います。

これらには法律で保存期間が定められているものも多く、日病薬認定薬剤師試験や薬剤師国家試験でも頻出分野です。

今回は、「保管義務のある文書」について整理してみました。

薬剤師法から見た、作成・保管が定められている文書

処方箋の保管

薬剤師法第27条では、処方箋の保存について定められています。

薬局開設者は、当該薬局で調剤済みとなつた処方せんを、調剤済みとなつた日から3年間、保存しなければならない。

薬局や病院・診療所では、調剤済み処方箋を一定期間保存しなければなりません。

調剤済み処方箋は、原則として3年間保存します。

これは薬剤師法に基づく重要な規定であり、試験でもよく問われます。

病院薬剤師でも、監査や問い合わせ対応時に過去処方を確認する場面があります。

現在は電子処方箋も徐々に普及しつつありますが、電子処方箋についても3年間保管することになっています。電子データでの保管となりますが、悪用されないよう改ざん防止措置を行う必要があります。

調剤録の保管

薬剤師法の第28条では次のように記載されています。

薬局開設者は、薬局に調剤録を備えなければならない。

薬剤師は、薬局で調剤したときは、厚生労働省令で定めるところにより、調剤録に厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。

薬局開設者は、第1項の調剤録を、最終の記入の日から3年間、保存しなければならない。

調剤録も処方箋と同じく3年間保存します。

薬剤服用歴(薬歴)の保管

薬局薬剤師の場合、特に重要なのが薬剤服用歴管理記録です。

服薬指導内容や患者背景、副作用歴などを記録します。

薬剤服用歴は、最終記載日から3年間保存が必要とされています。

近年は対人業務の重要性が高まっており、薬歴の記載内容もより重視されるようになっています。

麻薬帳簿の保管

麻薬を取り扱う場合には、麻薬及び向精神薬取締法に基づき帳簿管理が必要です。

麻薬帳簿は、最終記載日から2年間保存します。

麻薬は管理が厳格であり、

  • 受払い
  • 廃棄
  • 事故

なども記録対象となります。

病院薬剤師でも、麻薬管理は重要業務のひとつです。

特定生物由来製品の記録

輸血製剤や一部の生物学的製剤などでは、感染症発生時の追跡調査のため記録保存が必要です。

対象患者の氏名や住所、処方された製剤のロットなどを保管します。

特定生物由来製品に関する記録は20年間保存します。

保存期間が長いため、試験でもよく狙われるポイントです。

「3年」「2年」と混同しやすいため注意したいところです。

医師法から見た、作成・保管が定められている文書

診療録(カルテ)の保管

医師法では診療録(カルテ)の「作成と保管」が義務付けられています。

医師法の第24条では次のように記載されています。

医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。

前項の診療録であつて、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その医師において、5年間これを保存しなければならない。

病院の勤務医の場合は病院長、クリニック等の開業医の場合は開業医自身が、それぞれ5年間保管する、となっています。

病院では電子カルテ化が進んでいますが、保存義務自体は変わりません。電子カルテには原本が存在しませんが、電子データであっても診療録としてみなされます。

薬剤師もカルテ情報を参照する機会が多いため、関連知識として押さえておきたいです。

日病薬認定薬剤師試験でのポイント

保管義務のある文書では、特に「保存期間」が頻出です。

混同しやすいため、表で整理すると覚えやすいです。

文書保存期間
調剤済み処方箋・調剤録3年
薬剤服用歴3年
麻薬帳簿2年
診療録5年
特定生物由来製品記録20年

数字を丸暗記するだけではなく、「なぜその期間なのか」を意識すると理解しやすく感じます。

例えば、

  • 麻薬 → 厳格な流通管理
  • 特定生物由来製品 → 長期感染症追跡

など、制度の背景と合わせて覚えると記憶に残りやすいです。

実務でも重要な保管義務

保管義務は、試験対策だけではなく実務でも非常に重要です。

例えば、

  • 医療安全対応
  • 監査
  • 疑義照会の確認
  • 副作用調査
  • 医療訴訟対応

などで過去記録を確認することがあります。

まだ、紙媒体の記録も多く、保管に場所は取るものの、日々の記録は、「あとで困らないための重要な情報資産」だと感じます。

まとめ

保管義務のある文書は、法律ごとに保存期間が異なります。

特に日病薬認定薬剤師試験では、

  • 処方箋
  • 調剤録
  • 薬歴
  • 麻薬帳簿
  • 診療録
  • 特定生物由来製品

の保存期間が頻出です。

実務とも結びつけながら整理すると、理解しやすくなる分野だと思います。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-3:法令順守
●医師法、薬剤師法などにおいて作成と保管が定められている文書について理解している。

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