【日病薬認定薬剤師試験範囲】薬剤師が知っておきたい医療保険制度・介護保険制度の基本と実務への活かし方

日病薬認定試験勉強

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

医療保険制度や介護保険制度について、「なんとなく知っているけど、正直あやふや…」と感じたことはありませんか。

調剤報酬や在宅業務、患者さんやご家族からの質問など、薬剤師の仕事は制度と切り離せません。それでも、日々の業務に追われる中で、制度全体を整理して学び直す機会は意外と少ないものです。

本記事では、薬剤師として最低限押さえておきたい医療保険制度・介護保険制度の基本を、現場での関わりを意識しながらわかりやすく解説します。

「算定の違いがよく分からない」「在宅で医療保険と介護保険の使い分けに迷う」といった疑問を整理し、日々の業務に自信を持って取り組めることを目指します。

医療保険制度とは

医療保険制度の目的と仕組み

私たちの住む日本では、国民皆保険制度が選択されており、「国民全員が公的医療保険に必ず加入すること」となっています。

この制度のお陰で、日本では年齢や収入に関係なく、病気や怪我をした時に一定の自己負担で、一定水準の医療を受けることができます。

公的な医療保険には、「健康保険」「国民健康保険(国保)」「後期高齢者医療制度」の3つがあります。

  • 健康保険:会社員とその家族
  • 国民健康保険(国保):自営業者などとその家族
  • 後期高齢者医療制度:75歳以上の人
hiyoko
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病院で働く薬剤師は「健康保険」に加入しているね!

健康保険は、2つに分けられます。

  • 保険者が全国健康保険協会→全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)
  • 保険者が健康保険組合→組合管掌健康保険(組合健保)

過去は、健康保険証に保険者が記載されていたため、分かりやすかったですが、今はマイナ保険証になった為、保険証を見ただけでは、どちらの保険に加入しているか分かりにくくなりました。

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興味のある人は職場などで確認してみよう!

自己負担割合と薬剤費の扱い

医療の自己負担割合は人によって異なります。また、各都道府県の支援で自己負担額が減額されている場合もあります。一般的な負担割合は以下の通りです。

  • 3割負担:小学校入学〜70歳まで
  • 2割負担:0歳〜小学校入学前(未就学児)まで
  • 1割負担:70歳以上(⚠️注意点あり)

注意点は、70歳以上であっても、

  • 一定以上の所得を持つ人は2割
  • 現役並みに所得を持つ人は3割負担

を求められることです。基本的には、子供や高齢者などで、自分でお金を稼ぐのが難しい人を対象に負担が減るようになっています。

「3割負担になっても手術や入院で自己負担額が大きくなったらどうしよう」「薬代が高かったらどうしよう」

そんな場合は、「高額療養費制度」が利用できます。

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担分が一定額を超えた場合に、申請することで超過分の返金を受けることができる制度です。

患者さんの所得にもよりますが、例えば1ヶ月の医療費の総額が100万円だったとしても、実際の負担は10万円を切ることもあります。

薬剤師が患者説明でよく聞かれるポイントとしては、

  • 抗がん剤
  • 免疫抑制剤
  • 希少疾患に対する高額な薬剤、など

高額な薬剤を処方された時の自己負担額についてではないでしょうか?病気で体調も悪い中、患者さんは金銭面でも負担を抱えることになり、不安が大きくなることと思います。

相談された際に、簡単でも良いので、こうした制度が紹介できれば、患者さんの不安も少しは取り除けるのかなと思います。

介護保険制度とは

介護保険制度の目的と対象者

公的な介護保険では、介護が必要になった際に、市区町村の認定を受けることで、給付を受けることができます。

40歳以上が被保険者となり、40歳〜65歳未満は第号、65歳以上は第号被保険者となっています。

1号の場合は、全ての要介護者、要支援者が給付を受けることができますが、2号の場合は、老化が原因となり要介護者や要支援者になった場合しか給付が受けられません。

hiyoko
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認知症や脳血管障害などが当てはまるね!

事故などで要介護者になっても給付は受けられないため、注意が必要です。

要介護は5段階(要介護1〜5)、要支援は2段階(要支援1〜2)に分けられます。

自己負担額は原則1割ですが、65歳以上で一定以上の所得を持つ人は2割、所得が高い人は3割を負担する場合があります。

医療保険と異なり、支給限度額を超えた場合は、全額自己負担になるので注意が必要です。

介護保険サービスの種類

介護保険サービスには多くの種類がありますが、薬剤師が実際に関わる場面は限られています。薬剤師の業務に関係する介護サービスの例として以下の種類があります。

  • 居宅療養管理指導:薬剤師が自宅や施設を訪問
  • 訪問介護(ホームヘルプ):ヘルパーが自宅を訪問して生活支援・身体介護を行う
  • 通所介護(デイサービス):日中に施設へ通うサービス
  • 短期入所生活介護(ショートステイ):短期間の宿泊サービス

訪問介護や通所介護、短期入所生活介護については、直接関わるといった事例は少ないかもしれません。

しかし、服薬介助を行うヘルパーさんに対して、内服の指示を明確に行いトラブルを防いだり、通所介護や短期入所生活介護を行う施設に対して、持参薬情報の共有や残薬の確認するなど、薬剤師が活躍する場面も多くあると思います。

居宅療養管理指導とは

居宅療養管理指導では、薬剤師が、居宅を訪問して、療養上の管理及び指導を行います。服薬管理や副作用確認などが当てはまります。

要介護状態となった場合でも、利用者が出来る限り居宅で、自立した日常生活を送れるようにすることが目的です。

医療保険の在宅訪問と類似していますが、前者が「病気の治療」を目的としているのに対して、居宅療養管理指導は、「介護が必要な方に対する生活上での支援」を目的としていることに違いがあります。

在宅訪問と異なり、必ずケアマネージャーが関与し、ケアプランに沿って支援が行われるので注意が必要です。

まとめ|制度理解は薬剤師の武器になる

患者側からすると、医療保険や介護保険は「知らないと損」する制度です。薬剤師は両制度を理解しておくことで、

  • 患者・家族への説明に自信が持てる
  • 多職種連携がスムーズになる
  • 在宅・地域包括ケアで評価される
  • 将来的なキャリア(在宅・管理薬剤師)にも有利

など、多くのメリットがあります。

制度は幅が広いため、全部を覚える必要はありません。まずは全体像を掴み、その後自分の業務に関係する部分から少しずつ学んでいきましょう。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅰ.医療倫理と法令を順守する
Ⅰ-2:医療制度
●医療保険制度、介護保険制度について理解している。

以下の資料を参考にしています。

・「2024ー2025年版みんなが欲しかった!FPの教科書3級」滝澤ななみ 著、TAC出版、2024年

・厚生労働省「居宅療養管理指導

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