【日病薬認定薬剤師試験対策】糖尿病治療薬の作用機序、副作用、体内動態、相互作用等について勉強しよう!

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験対策

今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。

薬って体の中でどんな働きをしているの?

hiyoko
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沢山の種類があるから1つずつ確認していこう!

今回は糖尿病治療薬について勉強していきましょう!

糖尿病薬の種類については、過去の記事も参考にして頂けると嬉しいです^^

全てを説明するととても長文になる為、端的に記載しています。日病薬認定薬剤師試験で、設問に出そうなキーワードをピックアップしてみました。

糖尿病治療薬の作用機序、体内動態

インスリン抵抗性改善系

2025年4月時点では、2種類となっています。

ビグアナイド(BG)薬

AMPキナーゼ活性化、cAMP産出の抑制等、色々な作用機序を持っています。

チアゾリジン(TZD)薬

核内受容体型転写因子PPARγのアゴニストとして作用します。

インスリン分泌促進系

2025年4月時点では、5種類となっています。(インスリン製剤除く)

種類が多いね!

hiyoko
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新医薬品も続々出てきているから、糖尿病薬で今一番熱い分野なのかもしれないね!

テトラヒドロトリアジン(グリミン)系薬

インスリンを分泌する膵臓や肝臓、骨格筋等のミトコンドリアへ作用し、インスリン分泌を促進すると考えられています。

DPPー4阻害薬

DPP-4というのは、インクレチン(インスリン分泌を促進するホルモンの総称)を分解してしまう酵素です。DPP−4阻害薬はDPP-4を阻害するので、インクレチンが分解されず、インスリン分泌が促進されます。

GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬

GLP-1とGIPはどちらもインクレチンの1つです。通常は、すぐDPP-4に分解されてしまいます。GLP-1受容体作動薬はDPP-4に分解されにくい構造の薬になっており、GLP-1受容体に結合し、インスリン分泌を促進します。GIP/GLP-1受容体作動薬は、GIP受容体とGLP-1受容体両方に結合し、インスリン分泌を促進します。

スルホニル尿素(SU)薬

SU受容体に結合して、インスリン分泌を促進します。

速効型インスリン分泌促進(グリニド)薬

SU薬と同様にSU受容体に結合して、インスリン分泌を促進します。

SU薬もグリニド薬も同じ受容体に働くんだね!

hiyoko
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同じ働きをするから、同時に処方されることはあまりないかな!

高血糖改善薬

2025年4月時点では、2種類となっています。

αーグルコシダーゼ阻害薬(αーGI)

αーグルコシダーゼは腸管で糖を消化する酵素です。阻害して、糖の吸収を遅らせることで、食後の高血糖を防ぎます。

SGLT2阻害薬

SGLT2は腎臓でグルコースの再吸収に関わるたんぱく質です。阻害して、糖の再吸収をさせないことで、糖が尿に排出され、血糖が低下します。

糖尿病治療薬の副作用、相互作用

副作用について

お薬の副作用にはどんなものがあるの?

hiyoko
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薬の種類によって注意する副作用が変わってくるよ!

全薬剤に共通する注意としては「低血糖」があります。これは身体の中の血糖が下がりすぎてしまう状態です。冷や汗が出たり、手が震える、等の症状があります。

低血糖の症状が出たら、すぐに甘いものを摂るよう指導します。市販の砂糖入りのジュースや飴等でもOKです。

ただし、αーグルコシダーゼ阻害薬のみ、砂糖では低血糖症状が改善されません。作用機序として糖の消化を阻害して、吸収を遅らせる為です。このお薬が処方されている患者さんには「ブドウ糖」を摂るよう指導する必要があります。

相互作用について

飲み合わせが悪い薬はあるの?

hiyoko
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一部の薬は併用してはいけない薬があるよ!

2025年4月現在、併用禁忌の薬・食品があるのは以下の通りです。

オイグルコン錠:ボセンタン(トラクリア錠)

メトホルミン塩酸塩錠及び含有製剤:過度のアルコール

また、各薬剤にそれぞれ使用してはいけない患者さんの状態や病気はあるので、患者さんの状態を把握した上で適切な処方か確認を行いましょう。

まとめ

今回は、糖尿病治療薬についてまとめました。概要について大筋を掴み、日々の業務で疑問に思ったことは都度調べることで、知識を深めていきましょう。

以上、hiyokoでした^^

以下の項目の試験対策としてまとめました。

日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅴ.ファーマシューティカルケアを実践する
Ⅴ-1:医薬品(製剤)特性
●医薬品の作用機序、副作用及び体内動態、相互作用等について理解している。
・糖尿病治療薬

記事を作成するにあたり、以下の書籍・資料を参考にしています。

  • 治療薬ハンドブック2025 薬剤選択と処方のポイント,じほう, 2025
  • 各薬剤添付文書、インタビューフォーム

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