今日は、hiyokoです。総合病院で薬剤師として勤務しています。
薬剤師として働いていると、
- DSU
- 医薬品・医療機器等安全性情報
- イエローレター
- ブルーレター
など、様々な情報を目にします。
新人薬剤師の頃は、「名前が違うけど、それぞれ何が違うの?」と混乱しやすいポイントでもあります。
この記事では、DSU(Drug Safety Update)と「医薬品・医療機器等安全性情報」の違い、それぞれの役割や確認方法について、日病薬認定薬剤師試験対策も踏まえてわかりやすく解説します。
DSU(Drug Safety Update)とは?
DSUとは、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)の略です。
医薬品の「使用上の注意」改訂など、安全性に関する重要な情報をまとめた資料で、日本製薬団体連合会が発行しています。
簡単に言うと、「添付文書がこう変わりました」「これから変わります」という改訂情報を、医療従事者向けに整理したものです。
大体月に1回発行されています。PMDAナビなどで会員登録し、自分のメールにお知らせが届くようにしておくと、見逃さずに確認でき便利です。
DSUに掲載される内容
DSUでは、主に以下の内容が掲載されます。
- 使用上の注意改訂
- 禁忌追加
- 重大な副作用追加
- 相互作用追加
- 投与時の注意点変更
特に薬剤師は、
- 処方監査
- 服薬指導
- 疑義照会
へ直結するため、確認が重要です。
「今までは併用禁忌じゃなかったのに、併用禁忌になった薬剤がある」など、現場では、常に最新の情報を知っておく必要があります。製薬企業から直接お知らせが個々に来る場合もありますが、DSUを確認すると、いち早く情報をまとめて知ることができ便利です。
時々、窓口でお薬手帳を確認していると、「あれ、この薬って禁忌じゃなかったっけ💦」と判断に迷うことがあります。元々は禁忌だったけど、削除されて、併用注意となっている薬剤も良くあります。DSUを確認することで、自分の持っていた知識のアップデートが可能です。
「医薬品・医療機器等安全性情報」とは?
「医薬品・医療機器等安全性情報」は、厚生労働省が発行している安全性情報です。
副作用や医療事故防止などについて、医療従事者へ広く注意喚起を行う目的があります。
DSUが「添付文書改訂中心」であるのに対し、「医薬品・医療機器等安全性情報」は、
- 副作用事例
- 安全対策
- 医療事故防止
- 重篤症例
- 医薬品適正使用
など、より広いテーマを扱います。
「医薬品・医療機器等安全性情報」に掲載される内容
重篤副作用の解説
- どのような患者に起きたか
- 初期症状
- 対応方法
などが詳しく紹介されます。
実務でも非常に勉強になる部分です。
最近は、コルヒチン錠での死亡例が話題になりましたね。
私の勤務する病院でもよく使用される薬なので、用法用量が適切か、処方監査で気をつけないとなと、感じました。
医療安全情報
- 投与経路間違い
- 規格間違い
- 類似名称医薬品
など、インシデント防止につながる情報が掲載されることもあります。
例えば、2017年には、「リクシアナ錠(抗凝固薬)」と「リフキシマ錠(肝性脳症治療薬)」の取り違えが起きて、死亡事故も発生しました。
私も調剤していて日々感じるのですが、調剤で忙しい中、パッと棚とシートを見た時に、似ている名前だと、違和感を感じずに手を取ってしまいそうになります。
同じ文字数だったり、名前のイントネーションが似ていたりなどすると、さらに間違えそうに……
医療安全性情報を事前に確認しておくと、「自分も調剤の時、気をつけよう」という意識も働きますし、自分が間違えないような対策も考えられるのかなと思います。
人間は間違える生き物だということを念頭に、
- 類似した薬品名の棚は離して配置する
- ピッキングシステムを導入する
- 注意喚起の掲示を行う、など
エラーが起きない、または起きても患者さんに被害が及ばないようにする環境づくりも対策として取れそうです。
使用上の注意改訂
DSUと同様、添付文書改訂情報が掲載されることもあります。
ただし、DSUより背景説明が詳しい場合があります。
2026年の改訂例では、てんかん薬を内服している場合、一律運転禁止だったのが、医師の判断下で、内服薬の種類や疾患など条件を満たせば、運転が可能になりましたね。
抗てんかん剤5剤(経口剤)については,日本てんかん学会からの要望を踏まえると,以下のような国内外の状況を総合的に考慮し,てんかんに伴う各種発作に関する効能効果として使用する場合には,薬剤投与中は一律に自動車運転等に従事させないとするのではなく,医師が日本
てんかん学会の留意事項に基づき,個別の患者の状態に応じて,自動車の運転等危険を伴う機械を操作することの適否を判断することを可能とするよう添付文書改訂を行うことが認められました。(医薬品・医療機器等安全性情報No.428より一部抜粋)
こうした、患者さんの生活に直結する注意改訂も多く出るため、最新の情報を知って、服薬指導を行う必要があります。
DSUと「医薬品・医療機器等安全性情報」の違い
新人薬剤師が混乱しやすいポイントなので、整理してみます。
| 項目 | DSU | 医薬品・医療機器等安全性情報 |
|---|---|---|
| 発行 | 日本製薬団体連合会 | 厚生労働省 |
| 主な内容 | 添付文書改訂 | 幅広い安全性情報 |
| 特徴 | 改訂情報を一覧化 | 背景や症例解説が詳しい |
| 実務との関係 | 処方監査に直結 | 医療安全全般に役立つ |
イメージとしては、
- DSU=「改訂速報」
- 医薬品・医療機器等安全性情報=「安全性情報の解説資料」
のような違いがあります。
イエローレター・ブルーレターとの違い
安全性情報には、さらに「イエローレター」「ブルーレター」と呼ばれるものもあります。
イエローレター
緊急性が高い重大な安全性情報です。
重大な副作用など、迅速な対応が必要な場合に発出されます。
ブルーレター
イエローレターほど緊急ではないものの、早めの周知が必要な安全性情報です。
DSUとの違い
DSUは定期的な改訂情報まとめですが、
イエローレター・ブルーレターは、「今すぐ注意してほしい」という緊急性が特徴です。
詳しくは別記事に記載しましたので、こちらも参考にして頂けると嬉しいです。

どこで確認できる?
昔は紙での確認が一般的でしたが、現在は電子化され、検索などに優れるようになりました。
PMDA
DSUや安全性情報は、PMDA公式サイト で確認できます。
厚生労働省
「医薬品・医療機器等安全性情報」は、厚生労働省公式サイト にも掲載されています。
実務での確認方法
病院や薬局では、
- DIニュース
- 院内メール
- 電子薬歴
- MRからの情報提供
などで共有されることもあります。
私は、PMDAのメディナビに登録して、月一回他のメールと一緒に内容をさらっと確認することにしています。
日病薬認定薬剤師試験対策ポイント
日病薬認定薬剤師試験では、
- PMDA
- 安全性情報
- 添付文書改訂
- 副作用対策
- 医療安全
は頻出分野です。
試験で押さえたいポイント
DSU
- Drug Safety Update
- 医薬品安全対策情報
- 添付文書改訂情報
- 日本製薬団体連合会発行
医薬品・医療機器等安全性情報
- 厚生労働省発行
- 重篤副作用や医療安全も扱う
- 背景解説が詳しい
実務でも役立つ勉強
安全性情報は、「試験のためだけ」ではなく、実際の患者対応に直結します。
例えば、
- 副作用の初期症状
- 注意すべき患者背景
- インシデント防止
など、日々の業務に活かせる内容も多いです。
まとめ
DSUと「医薬品・医療機器等安全性情報」は、どちらも薬剤師にとって重要な安全性情報です。
ただし、
- DSU=添付文書改訂中心
- 医薬品・医療機器等安全性情報=幅広い安全対策情報
という違いがあります。
新人薬剤師のうちから、
- PMDAを確認する習慣
- 安全性情報に触れる習慣
をつけておくと、試験対策だけでなく実務にも役立ちます。
どちらも名前が似ており、内容も重複している部分がある為混同しがちですが、一緒に少しずつ学んでいきましょう。
以上、hiyokoでした^^
以下の項目の試験対策としてまとめました。
日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験 出題基準
Ⅱ.基本的業務の向上を図る
Ⅱ-3:医薬品情報
●医薬品・医療機器等安全性情報、医薬品安全対策情報について理解している。
記事を作成するにあたり、以下の資料を参考にしています。
- 厚生労働省「医薬品・医療機器等安全性情報No.428」
- 日本製薬団体連合会「DRUG SAFETY UPDATE 医薬品安全対策情報 2025年3月 No.334」https://dsu-system.jp/Web/drug_list?seq=5&ver=3


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